英国小景


    Ryeのおみやげ





    坂道の町、Rye。
    決して大きな町ではないけれど
    坂を下りながら、上りながら
    古本屋、アンティークショップ、マーケット
    一軒、一軒、足を留めていると
    あっという間に時間が過ぎてゆきます。


    それがどの通りだったのか、
    もう記憶もおぼろげですが
    おそらく、ハイストリートを下ったあたり、
    沢山のリトグラフや、ポストカードを並べているお店がありました。
    入ってみて そこで出会ったのが
    粘土細工の作品たち。
    イギリスの伝統的な食べ物がモチーフとなっていて
    その かわいらしいこと!
    なにせ、一皿の直径は約2.5センチ。
    本当に小さくて繊細、
    それでいて、本物そっくりに丁寧に作られています。
    なんてかわいらしいのだろう、と眺めていると
    お店のおじさんが、
    そのひとつひとつを説明してくれました。
    「これはね、サマープディングといって・・・」
    「このケーキを食べるのは・・・」
    この粘土細工は、まさにこのお店で作られているのです。



    ミンスパイ
    クリスマスビスケット
    ローストビーフにヨークシャープディング、
    そして茹で野菜の盛られたサンデーローストのプレート。
    その名もTea for Twoというお茶のセット。

    どれもこれも欲しかったけれど
    迷いに迷って、
    これらを選びました。
    食べ物は粘土。
    お皿は厚紙。
    カップはなにかセラミックでできていて

    サンデーローストには、とろりとしたグレイビーソースが
    ティーセットには、実に1.5ミリ四方の角砂糖が、と
    とても細やかで手が込んでいます。
    全部包んでもらっても片手にのる小ささ、
    大切に大切に、持ち帰りました。


    いつもはキャビネットのガラス扉の中に収められている
    これらの粘土細工ですが
    クリスマスシーズンだけは
    こうして、日の目を見ます。
    それにしても、なにしろ小さい粘土細工。
    ドレッサーの上に、
    ガラスのケーキスタンドを置き、
    その上に薄いペーパーを敷いて、
    その上に飾る、といった有様。
    結構 気を遣って大変なのです。
    それでも そのちっちゃな粘土細工は
    目に触れる度に、
    Ryeの一日や、お店での楽しいやりとりを思い出させ
    又、イギリスのクリスマスの食卓を想像させ、
    小さいながらも、我が家のクリスマスムードを高めてくれる
    大切な一員なのです。


    (2004.12.11)