Blue willow のある食卓
ーEveryday with Bluewillowーー
クリスマス目前の週末は
一気に寒波が押し寄せてきて、 小雪のちらつく寒い冬日となりました。 クリスマスが近づいてきたら、 アドベントカレンダーよろしく、一日ひとつずつ食べてゆこう・・・・ そう思って用意していたWalkersのクリスマスシェイプショートブレッド。 12月の中盤には家族3人そろって風邪をひき、その機会もなかったので ようやく開封。 外は風の唸る冬の嵐。 一方、クリスマスツリーとビスケットのあるあたたかい室内。 その幸福な冬のコントラストに、 今年も又、私はいつもの本を取り出してこの一節を読み返み返すのです。 Outside, the winter landscape has a beauty of its own: bare branches against a clear sky,brilliant stars on a frosty night and perhaps a swathe of untouched snow. But these beauties are best when seen from the comfort of one's home, with a good fire cracking and the smell of crumpets toasting for tea. That is the charm of the winter season, the contrast between the cold and the warmth,the light and the dark. 「CHRISTMAS AT FAIRACRE」Miss Read. |
‘いちばんはじめの あさのひかりは パンケーキにのっけたバターみたい あったかくて きいろくて ぼくのまくらで とろっととろける’* 気持ちのよい朝から、安らかな眠りにつくまで、 小さな男の子の一日を、詩のように綴っているこの絵本は 娘も私もお気に入りの一冊。 何度も図書館で借りてきては読んでいます。 そしてその度に パンケーキが食べたくなってしまう有様。 週末にはパンケーキを焼こう・・・ そうだ、レモンカードも作っておこう。 寒さでこわばっている体に元気をくれるような色と味のレモンカード。 パンケーキに乗せたらきっとバターみたく黄色くとろけて 美味しいにちがいない。 でもお鍋から甘酸っぱいにおいがしてくると とても、週末まで待てません! こんがりトーストを用意して 出来たてのレモンカードを早速いただきます。 お日さま色のレモンカードトーストで ウィロウの上もぱあっと明るく。 さて、その絵本。 男の子の一日はこんな風に終わってゆきます。 ‘ごはんのあとの しずかなよる まどからこぼれた つきのひかりは ねこがなめてる ミルクみたい きもちのいい くらいへや かあさんが うたをうたってくれる とうさんの ハミングもきこえてくる’ こうして朝と夜が繰り返し訪れる 毎日。 何も変わったことは起きないけれど 何度読んでもちっとも飽きないどころか こちらの気持ちもどこか満ち足りてくるのは おひさまで目覚め、たっぷり遊んで、心地よく眠りに落ちる。 そんな子供の普遍的な幸せを 絵本の隅々から感じ取れるからかもしれません。 *「パンケーキにのっけたバターみたい」 ジョナサン・ロンドン 文(ほるぷ出版), |
11月最初の日曜日。 来年のカレンダーを買いに出かけました。 予定通り、新潮社の安野光雅「イギリス小景」を手にして、 上機嫌で買い物を続けていたら、出会ってしまったのです! クリーム色のパッケージも素敵な、 ブロンテ社の「ENGLISH CREAM SHORTBREAD」 このビスケットの生まれはヨークシャーにあるハワースという村。 そう、ブロンテというブランド名は ハワース出身の女流作家達、「嵐が丘」や「ジェーン・エア」で知られる ブロンテ姉妹からついたものなのだそうです。 そして、その味は・・・。 まさに、出会ってしまった!という感じ。 クリーミーで口どけのよいやさしい風味は紅茶との相性も最高で 私の中のショートブレッド番付では、いきなり首位に躍り出てしまいました。 もう10年も前になるでしょうか。 冬のハワースとブロンテ姉妹を特集したテレビ番組を観て以来 その土地を訪れることは、私の夢のひとつでもあります。 雪に覆われた牧師館や(彼女たちが暮らした場所) まさに嵐が丘な景色を(日々の散歩に出たヒースの荒野) いつかこの目で確かめたい。 それにしても、私、その日までに、 このブロンテビスケットを一体、何箱食べてしまうのでしょうね! |
京都を去る日は、雪でした。 空っぽになったアパートの部屋を後にして、 沢山の思い出や 整理しきれない想いを抱えつつ、 友人達とティータイムを過ごしたのが 北山のラ・メランジェ。 香りの高さに驚かされる紅茶。 そして、口に入れた瞬間にふわっとバターの香るスコーン。 もちろんたっぷりのクロテッドクリームとジャムも添えられていて いついただいても、間違いなく満ち足りた気分になれる 私にとって特別なsmile foodに会える場所。 学生時代のアルバム最後のページには お店の前にある「CREAM TEA」のボードの前で撮った写真が貼ってあります。 この秋、久しぶりにこちらでクリームティーをいただく機会がありました。 日も傾きかけた頃、 旦那さまと娘と共に、懐かしい椅子に腰掛けます。 使い込まれた布製のティーコゼーにティーマット、 ブレッドウォーマーの上でいつまでもあたたかいスコーン。 そして店員さんの、ていねいで気持ちのよい、 それでいてプロフェッショナルな応対。 この空間にあるひとつひとつが 一日の疲れと緊張を、ゆっくりと解きほぐしてくれるようで それは、今振り返っても、少し感傷的になってしまうほどの 特別な時間が流れるひとときでした。 そんな時間を思い出しながら、 ラ・メランジェで買ってきたオリジナルブレンドのお茶を入れる週末。 娘の大好きな干しぶどうも入れて、きび砂糖のマフィンを焼きました。 テーブルの上にあれこれ並べながら、 あらためて、私は気がつきます。 私は紅茶が好き、と同じくらい ティーポットのある風景が好きだということに。 テーブルの上に丸くどっしりとしたポットがあるだけで なんだか嬉しくなってしまうのです。 コッツワルズの町から抱えて帰ってきた我が家のティーポットは ころんと愛くるしいチョコレート色をしていて、 ウィロウの青ともよく似合います。 いろんなお茶の缶が描かれたポットマットも ラ・メランジェで求めたもの。 ここにもちゃんとブルーウィロウは登場しているのですよ! |