Blue willow のある食卓
ーEveryday with Bluewillowーー
今日のウィロウは、脇役。 主役には、島根、湯町窯の豆皿が登場です。 英国の陶芸家バーナード・リーチ直伝の技法で焼き上げられた湯町窯の器は ぽってりとした質感と、どこか懐かしい素朴な風合いが魅力。 私達は島根を訪れるたびに、その窯に足を運ぶほど惹かれています。 この豆皿は、3度目の訪問の際に、購入したものだったでしょうか・・・ ご主人が、お抹茶に添えた落雁を豆皿で供してくださり なんて素敵な使い方なのだろう!と感激したのでした。 その後、我が家でも、多目的に大活躍。 こうして見ると、ほら、ウィロウとの相性もなかなかでしょう? 小さなお客さんがある日には、こんな風に野菜かりんとうなど盛って。 さて、イングランドは南西部、コーンウォールのセイトアイブスに バーナード・リーチ氏が晩年を過ごした工房があります。 工房には、日本の登り窯も設けられているのですが 今、その工房の存続が危ぶまれ、保存活動が行われています。 「リーチ工房復元プロジェクト委員会」が目指すのは 窯場の保存のみならず、ここを陶芸制作の場や展覧会場など 陶芸に関わる様々な活動の場所にすること。 その為に、公的機関や団体の支援を受けて資金集めをしながらも 総予算の半分を、ヘリテージ・ロッタリー基金(国営宝くじの売上によるスポーツ文化振興基金) に申請しているとのことですが その申請が認められるには、 まずは多くの支持があることを表明する必要があるのだそうです。 そして、委員会会長のホランドさんは、 ‘リーチ工房は日英交流のシンボル’であるとし、 工房保存を支持するという旨の日本からの(団体・個人問わず)手紙やメールを 心より待っていらっしゃいます。 私は今朝の新聞で、このことを知りました。 新聞の傍には、ウィロウと豆皿。 (今日の豆皿には、おにぎりを握った時のお塩が!) テーブルの上の 英国と日本の良きハーモニーの背景には 日本の民芸運動に深く関わったバーナード・リーチ氏の存在があるのだ・・・ あらためて その思いを強くするにつけ この復元運動がスムーズに進むよう、できる限り応援したいと思っています。 (2004.12.3) |
玉ねぎとベーコン、それからじゃがいも。 バターで炒めて、さっと煮込んで、ミルクを加えて朝のスープに。 お野菜は大きめ、ベーコンはブロックを使ったからかな、 シンプルながら、ほどよい口当たりと塩気が美味しい、 ほっこりとあたたかいスープになりました。 11月最後の日曜日。 スープでしっかり温まってから、公園に出かけます。 秋はどのステージも素敵だけれど 晩秋、と呼ばれる今の時期がとりわけ好きです。 黄色、金色、えんじ色、赤色。 それぞれの木々の葉が それぞれに落ちゆく前の最後の輝きを放ち、 ひんやりとした空気の中、青空に映えています。 風が吹くと、はらり、ひらり。 日が照り、翳り、でまったく別の表情。 どこか寂しくもロマンティックで 物語的でしょう? 一年の中でも、ほんの短いひとときなのに・・・ もう少し、この落ち着きに身を任せていたいのに・・・ すでにクリスマス一色で賑やかな町と、 そんな訳で、私の気持ちはどこかちょっぴり、噛み合わない気さえします。 もちろん、落ち着いた秋の終わりと同じくらい クリスマスのもたらしてくれる心躍る気分も大好き。 だからこそ、そのどちらをも できるだけ満喫したいと思うのでしょう、 クリスマスの飾り付けや準備は12月に入ってから・・・・ そう思いながら、過ごしてきました。 けれども クリスマスの4週間前の日曜日からというアドベント(待降節)も まさに今日がはじまり。 折しも出張に出ていた万蔵氏が、娘へのおみやげに アドベントカレンダーを買ってきてくれました。 おうちの形をした、カラフルでかわいらしいアドベントカレンダーは そこにあるだけで、華やいだ楽しい気分を誘います。 少し早いけれど、12月を待たずにクリスマスの準備をしようかな。 なあんて いよいよ気持ちが動きはじめてきました。 アドベントカレンダーは、実は私もひそかに用意していたので 今年は、ふたつものアドベントカレンダーでクリスマスを待つことになりそうです。 さて、朝食ではスープを盛ったウィロウのボウル、 夕食では、お鍋の取り皿に変身。 ウィロウにとっても、ますます忙しい季節の到来です。 (2004.11.28) |
ブルー×ブラウン 私にとっては、ウィロウをとりわけ美しく感じる組み合わせです。 その組み合わせが醸し出す、シックでイギリスらしい雰囲気が ウィロウとビスケット、それぞれの魅力を際立たせてくれたらいいな・・・ 沢山の品物が並ぶバザーの会場で、その色合いの美しさに ふと目と足を留めてもらえたらいいな・・・ そんな願いを込めて 育児サークルのバザーに チョコレートビスケットを焼き、包装はウィロウに一役買ってもらいました。 家族に、友人に、と10年以上も焼き続けているビスケットですが お金を払って買っていただくという経験は初めて。 緊張と手際の悪さから、前夜遅くまで準備に手間取ってしまいましたが どうにか、自分のイメージに近いものが出来上がりました。 そして当日。色合いのマジックに 皆さん気持ちよくかかってくださったのでしょうか、 沢山の方にお買い求めいただき、嬉しい感想も。 私自身、とても嬉しく晴れやかな気持ちになりました。 「あれ、この色いいな。この模様、なんだか楽しそう」なんて、 バザーで手にとってみて、 ウィロウに興味を持つ方がいらしたとしたら、嬉しいな! (2004.11.20) |
アップルパイを作ろうと思ったのに、近所のマーケットがお休み。 (なんでも店主は「つりにいってます」らしい!) だったら、自分で材料集め、しちゃいましょ。 いちばん上等の小麦をもらいに、イタリアへ。 すてきな卵を産むにわとりを求めて、フランスへ。 シナモンはスリランカ、お砂糖はジャマイカ、 そしてりんごは、アメリカのバーモント。 西へ東へ、おおいそぎ。 船に乗って、飛行機に乗って、 時にはパラシュートでふわり。 「アップルパイをつくりましょ 〜りょこうもいっしょにしちゃいましょ〜」 なんて楽しい絵本でしょう。 何が好きって、私は季節の絵本を読むほど好きなことはないかもしれません。 とりわけ、秋というこの季節は その色合いや質感も、自分が好きなものばかり。 当然、描かれている絵や、選ばれた言葉は ぼんやり眺めているだけでも しあわせな気持ちを運んでくれるのです。 そんなわけですから、この季節の始まりには秋の絵本ばかり本棚から取り出して すぐ手に取れるように、スツールの上に重ねておきました。 気が向くと、挿絵の好きな頁を開いて ミニミニギャラリーに。 そんな中でも、これは今年とりわけよく読んだ一冊です。 けれども、そろそろ、秋の絵本もおしまい。 早くも町では、クリスマスグッズやクリスマスの絵本が目立ち始めました。 それでは今年最後のアップルパイを、と思い立ち 何度も紅玉を買いに出かけた店に行くと・・・・やっぱり。 残念ながら、もう紅玉のシーズンは終わっています。 でも お総菜や手作りお菓子も美味しいこのお店。 すかさず売り場の片隅にアップルパイを見つけたので その焼き色に惹かれて、ちゃっかり買ってかえりました。 一切れが大きすぎ・・・・ですって? 確かにウィロウのケーキ皿に、いっぱいいっぱい。 でも秋の最後のアップルパイ、たっぷり奮発しちゃいましょ! さてさて、このアップルパイをめぐる旅
もちろん イギリスへも行きますよ。 「ヒッチハイクでイギリスへ。 うしさんと なかよしになりましょ。 うしはうしでも イギリスのうしよ。 おぎょうぎはいいし、ことばも とってもおじょうひん。 だからていねにおねがいして ミルクをコップにいっぱいか、にはい、いただいて・・・ あっ、だけど、ミルクは あたらしければ あたらしいほど おいしいわよね。 じゃあ、うしさんをまるごとつれていっちゃいましょ」 「アップルパイをつくりましょ〜りょこうも いっしょに しちゃいましょ」 さく マージョリー・プライスマン やく かどのえいこ(BL出版) (2004.11.10) |