Blue willow のある食卓
ーEveryday with Bluewillowーー
果樹栽培の盛んなこの地では 今の時期、ピオーネという葡萄が出回ります。 つややかに大粒で、したたるように甘い それそれは美味しい葡萄。 ベランダの朝顔は まだ花を咲かせてくれてはいるけれど ピオーネが食卓にのぼる頃には 朝夕の風が確実に変わり始めます。 葡萄といえば、この夏にはひとつ 美味しい思い出ができました。 思い立って県北部の蒜山高原に出かけたのは 8月31日。 夏休みの最終日といえど 青い空と、眩しい緑は まだ盛夏の輝きを放っていました。 本当に「思い立って」だったので 用意できたお弁当は、 塩にぎりだけ。 何かしら足しになるものを、と 新鮮な農産物を扱う露店で 葡萄を一房買いました。 冷たく澄んだ水の湧き出る泉で 喉を潤した後のこと。 清らな水で潤った体に 塩にぎりと葡萄は 申しぶんない昼食でした。 米と果実という 素材それぞれの、ストレートで力強い美味しさに 強い陽射しに奪われかけていた元気が 再び、戻ってきたよう。 午後からは、自転車を借りて 高原のサイクリングを楽しんだのでした。 ******** 9月21日、 サイトを開設して12年目を迎え こちらウィロウコーナーも11年目に入りました。 これを機に、これまできちんと管理できず 気にかかっていた過去のjournalを見直し、 少しばかり整理。 レイアウトも少しは見ていただきやすくなったでしょうか・・・ なにしろ10年分。 時間はかかりましたが、 それは懐かしく、楽しい作業でもありました。 当初は0歳だった娘は、もうすぐ10歳なのですから このウィロウジャーナルは 私にとってのもう一つのアルバムなのだと あらためて 感じているところです。 ウィロウのある食卓は、私達の日常。 明日からまた、どんな日々が綴られていくのか、 どんな風景に出会えるのか、 とても楽しみです。 これからもどうぞよろしくお願いいたします。 (2011.9.21) |
8月も残り少なくなり、 例の黄色い筆洗いバケツを目にすると
あるいは、中学一年生の美術の時間。
グラデーションの授業で 自分の好きな詩と絵を組み合わせて作品を制作する。 選んだのは、「そして僕は途方にくれる」という曲の一節で 歌詞の中から雨のイメージを膨らませ、 傘といくつもの雨粒を 色彩の濃度を変えながら描いていく、はずだった。 はずだったのに こと絵画に関しては 考えたことが、考えたように運んだためしがない。 またしても、筆洗いバケツで筆をすすぎながら こんなはずでは、と落ち込むはめになる。 「あなた、いつもアイデアの段階まではいいのにね」 先生のひと言に まさに途方に暮れるしかないのだった。
(2011.8.24) |