Blue willow のある食卓
ーEveryday with Bluewillowーー
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夏が終わる。 どんなシーンもが 今は、たまらなく愛おしい。 ゆ 夕方、クリス・ボッティのトランペットを聴きながらマフィンを焼いた。 テノールのアンドレア・ボチェッリと共演している「Italia」を この夏どれほど聴いたことだろう。 すっかり2012年の夏が染み込んでしまった感がある。 旋律の海に 思い出の波が寄せては返す。 葡萄のジャムをしのばせたマフィンが 焼き上がった。 トランペットの調べは、まだ切なく続いているけれど、 さようなら、今年の夏。 (2012.8.31) |
平日の朝食は、和食。 ご飯とお味噌汁が基本だ。 それは娘の希望であるのだけれど 親としても、 それさえあれば大丈夫、という安心感がある。 何はなくとも、ご飯とお味噌汁。 夏の定番は、ちょっと濃い目にとったお出汁に わかめとおあげと豆腐、そして、たっぷりの小口葱。 季節感はないけれど、 暑さで体がすっかり弱る私も、 喉越しのよさもあってこれなら美味しくいただける。 この夏は、娘も自分でお味噌汁を作ることを覚え、 私が忙しくしている時など よく作ってくれた。 彼女自身の大事な合唱コンクールの日も 願をかけるように自分で作ったお味噌汁を飲んで出かけた。 「健康で育ってほしいと願うことを形にする。 これは食事の場しかない」 どなたの言葉だったか、手帳に記したひと言が いつも真ん中にある。 娘が5年生に上がったばかりの時、担任の先生がおっしゃったことも忘れられない。 「これからは、思春期、反抗期を迎えます。 子供と上手くコミュニケーションをとることが難しくなることもあります。 でも、お母さんは美味しいものを作って ど〜んと構えていればいいんです。」 なるほど、食卓は体のみならず、 心の健康とも深く関わっているということなのだろう。 長い夏休み、 スーパーマーケットで出会うお母さん達は 疲れを滲ませつつ 山盛りの食材をカートに乗せて運んでいた。 言葉を交わさなくとも、「おつかれさま・・・」 そんな気持ちで私もカートを押す。 人は食べなくては生きていけない。 健やかなるときも、病めるときも 喜びのときも、哀しみのときも、 人は食べて生きていく。 大切な人を食卓で支えるということは 生きる土台を担っているということ。 作り手であることは 幸せなことに違いない。 8月も最終週。 お味噌汁の願い叶わず!?今年のコンクールは涙をのむ結果となったけれど 例年よりゆったり休んだ後は気持ちを切りかえて また、新たな練習が始まった。 甘くプチプチ弾ける旬のとうもろこしで炊いたご飯を おにぎりにして、 お味噌汁と共に食卓を整える。 朝食の準備の合間には、 たっぷりのお茶を水筒に詰めて・・・ 夏休みも、あとわずか。 元気に歌ってらっしゃい! (2012.8.27) |