Blue willow のある食卓
ーEveryday with Bluewillowーー
「トップ ウィザンズ・・・?」 なだらかな丘陵地を歩き、目に入ってきた景色に あの場所が重なった。 曇りときどき、小雨。時折、雲間から陽射し。 気まぐれなお天気もまた、 イギリスを思いおこさせる。 5月の連休に、秋吉台を歩いた時のこと。 空にはヒバリが鳴き、 道端ではスミレが雨に濡れていた。 トップ ウィザンズは、 エミリー・ブロンテの「嵐が丘」の舞台とされる場所。 ブロンテ作品の熱心な読者というわけではないけれど、 この地に果てしなく広がる荒野、 更にその果てにあるトップ ウィザンズで繰り広げられる 狂おしい物語は、あまりに印象深い。 同時に、村の牧師館でのブロンテ一家の実生活にもまた、 物語以上に、物語を感じられる。 丘を下る頃には、雨脚も少し強まり、 体も冷えてきた。 こんなこと、イギリスでもよくあったっけ・・・ 郊外にあるカントリーハウスや ナショナルトラストの庭園など巡る時、 広大な敷地の中で、雨に降られてしまうこと。 でも、たいてい近くにティールームがあって、 店の前の小さな黒板に、 丸みを帯びた文字で、 救世主の名前が書き記されているのだった。 「CREAM TEAS」 そう、こんな時、震える子羊たちの身も心も救ってくれるのは ポットにたっぷりの紅茶、 そして、スコーンしかないのだった。 もちろんスコーンには、惜しみないクロテッドクリームと苺のジャム。 これこそ、イギリスで「クリームティー」と呼ばれる 最強のコンビネーション。 私達の救世主! 今しがた下りて来た丘の頂を仰ぎ見る頃には、 また、晴れ間が覗いている。 「ここにティールームがあったらなあ」 見回してはみるけれど、 残念ながら、救世主はこの辺りにはいらっしゃらないらしい。 家に戻ってからのお楽しみにしましょうか。 ***
新しいレシピを見ると
Freshly baked scones! re=1&venue=2182719 |
ついこの間まで、こんな風だったのに・・・ 走っても、演技をしても、 ただただかわいらしい1年生の姿を見て 胸がいっぱいになる。 あの頃を覚えているからこそ じりじりと焼けつくような陽射しと 舞い上がる砂ぼこりの中で 次々と組体操の技を決めていく6年生一人一人の姿が 頼もしくて、眩しくて。 小学校生活最後の運動会。 共にたくましく育ってきてくれたみんなに 精一杯の拍手を。 いつからか運動会の定番となった 二種のグレープフルーツのハニーマリネ。 競技する方も、応援する方も、 ひんやりとした喉越しと、 きゅんとした甘酸っぱさ、 重なり合う初夏の色に 午後からの英気を補って。 (2013.5.26) |