Blue willow のある食卓
ーEveryday with Bluewillowーー
子供の頃、おみやげでいただいたきびだんごを よく覚えている。 木箱に並んだきびんだんごは ほんのり玉子色を帯びて、 それはそれは、ほれぼれするような佇まいだった。 吉備の国に暮らし始めてからは ずいぶんと身近になり 時折、自分のために買うこともある。 包みをほどいて、何度でもほれぼれする。 先日は、遠くに住む友達への荷物にもしのばせた。 肩を落としていたから 元気に・・・の願いを込めて。 だって、桃太郎のきびだんご。 日本一のきびだんご! * それぞれ無事に
十三参り、七五三参りをすませるやいなや、 花よりだんご、の姉弟。 吉備津彦神社の敷地内にある茶屋では 正真正銘、地元の「きび」でこしらえたお団子がいただけます。 むっちりと、素朴な味わい。 こちらも近所で収穫された「桑」のお茶と一緒に。 さっきまで着物が苦しいと騒いでいたのは どちらの方々だったでしょう・・・ もうすぐ13歳と、もうすぐ5歳。 育ち盛りの食べ盛り。 学校給食で「きびだんご」がメニューにのぼる吉備の地で もりもり食べて成長中。 子供でも大人でもない十三歳。 「十三参り」で、長いおさげを結った娘は その後、意気揚々と美容院へ行き ばっさり。 肩の上で軽やかに揺れる髪で もうすぐ、teenagerの仲間入り。 (2014.11.11) |
大学通りの銀杏が見頃。 今、この一瞬の、黄金色。 おいなりさんと一緒に お弁当にも、「今」のときめきをしのばせる。 大人になって自分で買った二つ目のお弁当箱は 宝箱のような・・・ というより、宝箱そのもの。 幾重にも塗り重ねられた漆の しっとりとした光沢。 ひかえめな螺鈿細工。 深めの蓋を開けるたびに、 手が懐かしみを覚えるのは、なぜ? 記憶のどこを覗いても、明確に探りあてられずにいるのに 遠いいつかの日、 確かに私はこんな宝箱を持っていたような気がして仕方ない。 時折、そおっと大切に蓋を開けて、 中を確かめて幸せを噛みしめ、 また、そおっと蓋を閉める宝箱。 給食のある娘の分以外、 朝は、三人分のお弁当を作る。 玉子焼きの端っこだって、昨夜の残りものだって かまやしない。 蓋をそおっとあける時、そおっと閉める時、 幸せはいつも手の中に。 (2014.11.4) |
SUNDAY MORNING
湯気、色、香り、舌触り ポタージュボンファムが 冷え込んだ日曜の朝に染みわたる。 せっかくの秋晴れだけど あいにく娘はテスト週間中。 便乗して今日は私も、 一日どっぷり英語の勉強をしよう。 SUNDAY EVENING 庭の蜜柑のとなりに植っている木、カリンだって。 今年は実がついていないけれど。 さっき、庭仕事していたら、 おとなりのおばあさんが教えてくれた。 へえ! 来年は実がなるといいね。 カリンて、どんな実だっけ。 ・・・ところで、テスト勉強はかどってる? お夕飯は、賑やかにチキンカレー。 玉葱とトマトを沢山使ってしっかり煮込んだ 休日のカレー。 一ヶ月に一度は食べたくなる 定番のカレー。 少し硬めに炊いた雑穀米で。 ここに越してきたのが、暑い盛り。 2ヶ月が過ぎ、秋の深まりと共に 蜜柑も少しずつ色づいてきた。 次の秋には、カリンも実りますように。 (2014.10.26) |