Blue willow のある食卓
ーEveryday with Bluewillowーー
ガタンゴトン ガタンゴトン
冬休み初日。 各駅停車の列車で 隣県の友人宅を目指す。 淡い陽射しに揺れる冬すすき。 駅前の古い不動産屋。 曇り空にいくつもそびえる鉄塔。 知らない制服。 海!と思ったら、間もなく造船所・・・ 窓の外はゆっくり流れる。 「あと、何駅?」と何度も尋ねる子供たち。 キャラメルの箱は既に半分空っぽだ。 乗客はまばらで ドアが開く度に入ってくるのは 冷たい空気と、焚き火のようなにおい。 2014年も、もうすぐ終わり。 移り変わる車窓と共に、 あんなこと、こんなこと、 今年の風景さまざまが、 心を流れていく。 ピーッ! 車掌さんのホイッスルが、大きく鳴って 目的地まで、あと少し。 今年もBlue Willow のある風景をご一緒いただき
どうもありがとうございました。 今、こうして今年最後のjournalを書いていると 拍子木の音、そして「火の用心」の声が聞こえてきます。 おもてから聞こえているのに、 どこか遠くから響いてくるような・・・ 静かな冬の夜。 2014年が暮れていきます。 (2014.12.30) |
友達を呼んで部屋でクリスマス会をするという娘。 そして、そこはもう中学生。 お菓子や飲み物は自分たちで係を決めて用意するとのこと。 そうは言われても、せめて気持ちばかり、と ビスケットの缶を開けた。 愛らしいロビンの缶。 冬のイギリスを代表するこの小鳥が私は大好き。 寒風の中、部活帰りの女の子達がやってくると 冬の午後も、ぱっと華やいだ。 挨拶をすませ、ビスケットを届けると 私も自分のビスケットとお茶を持って二階へ上がる。 階下から響いてくる笑い声(ときどき歓声?雄叫び!?)を聞きながら そして、年賀状を書いた。
あの頃、こうやって賑やかに時間を過ごした
私の中学時代の友達に。 住まいも散り散りになり、 こうして一年に一度の年賀状だけになってしまった友達に。 さて、女の子達が帰った後、 部屋はきれいに片付けられていた。 さすがだねえ。 見回すと、自分達で調達してきた飲み物に違いない空のペットボトル数本、 トレイの上にまとめられている。 全部、炭酸飲料! 思わず、笑いがこみあげてしまった。 ビスケットと炭酸飲料って・・・ でも、それを美味しく食べられるのが中学生なんだなあ! (2014.12.22) |
もっと大きなツリーが欲しい、だとか
オーナメントを増やしたい・・・なんて思った頃もあったけれど 一歩外へ出れば、どこもそれぞれに趣向を凝らされて 素敵に輝く季節。 十分に楽しませてもらえるので、 クリスマス期のわが家は、ここ数年、ほぼ変わらず。 いつものツリーに、いつものしつらえ。 でも、音楽だけは別。 定番のいくつかに加え、 毎年、何かしらいい出会いがないか 文字通り、耳を澄ます。 一昨年のヒットは、クリス・ボッティの「December」、 (12月、しっとりとした彼のトランペットを聴かない日はないのだ、実際。) 昨年は ロッド・スチュアートの「Merry Christmas, Baby」だった。 (マイケル・ブーブレとのデュエット「Winter wonderland」なんて最高!)
そして今年は、カラヤンのクリスマスアルバム。
これは、完全に「ジャケ買い」 だって、ジャケットに流れている この冬時間ときたら! 雪景色のザルツブルグ。 ジャケットから聴こえてくる静かなる音だけで すでに満足・・・ だけど、もちろん、ベルリンフィル演奏中心の収録曲も素晴らしい。 なにしろ、音が厚い。 耳でなく、全身全霊を傾けて聴きたくなる というより、そうせざるをえないような凄み、 そして、畏れのようなものさえ感じられる。 「クリスマス」という特別な日の真の魂が宿っている・・・ つまりは、そういうことなのだろうか。
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