Blue willow のある食卓
ーEveryday with Bluewillowーー
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もうすぐ、卒園 *戦いごっこよりこわいもの* 息子、6歳。 同じクラスの女の子から、愛の告白を受けたらしい。 なんでも理由は、戦いごっこをしない男の子が好きだからとのこと。 確かに彼は平和主義者だ。 照れつつも、まんざらでもないといった様子で まだまだそんな一部始終を母に報告してくれる年長男児。 「すき、って言われてよかったね」 「うん。だから、ぼくも仕返しに、すきって言ってあげたよ」 「 ・・・お返しに!?」 *飲みません!* かわいいクラスメートに愛の告白を受けていたとしても、 なんとか、まだママの存在は特別に思ってくれているらしい。 自転車の後部座席で、料理している横から、何もないときでさえ 何の屈託も無く、「だいすきっ」とぎゅっと抱きついてもらえるなんて 人生で最後にちがいない。 さて、先日「ママ、デートしよう」とお誘いを受け、 彼は着々とその計画をノートに絵で描き始めた。 真夏の海辺。 パラソルの下で、1杯のソーダ(らしき青いもの)を2人で飲んでいる。 うふふ、ママを夏の海辺デートに誘いだせた人なんて まだ誰ひとりいないんですけどね。 あなた、大きくでましたね。 ふとみると、仲睦まじき二人の横に看板が描かれている。 曰く、「うみはのんではいけません」 *なみだ* クラスの保護者会。 卒園を前に一人一言、園生活の感想を言うことに。 ものすごく苦手なシチュエーションだ。 こういう時、気の利いたことが言えて 感じよく笑いまでとっちゃえる人って、憧れるなあ。 ああ、どうしよう。 なんて、思っているうちに自分の番。 えっと・・・入園式では息子だけが号泣していて 先生に抱っこされて入場してきたんですよね。 式が始まっても泣き続けるものだから 「お母さんもこちらへどうぞ」って 私も保護者席から園児席に移動させられてしまって。 (「そういうこともあったねえ」と誰かの間の手が入り、空気がゆるむ。) 式の間中、ずっと息子の隣の小さな椅子で小さくなっていました。 あれから2年が経つんですね。 いろいろあったけれど そんなことをぐるぐると思い出して 来週の卒園式では、今度は私の方が あの時の息子のようになっちゃいそうで・・・ 気がつくと、 みんなの顔がほころんでいる。 もちろん「笑いをとれてる」ってのとは違うけれど お母さん達、優しい顔で笑って聞いてくれているから 私だって笑いたいのに、 笑っていたいのに。 *おひさまの席* うららかな3月はじめ、 保護者会のあと、クラスのお母さん達と昼食に行った。 全員、自転車だ。 子供達は保育中なので、子供用の後部座席はからっぽ。 2年間、はる、なつ、あき、ふゆ、 どんな日もその席に子供達を乗せ、走ってきたんだな。 10kg過ぎた子供を乗せるのは 重くて、バランス悪くて、 いつも息きらしてたっけ。 (それなのに、ピンチの朝はなぜか時速200キロで爆走できたりもする不思議!) でも、からっぽの座席はちょっとさみしいね。 ゆるゆると自転車を漕ぐ、すみれ組のお母さん達の自転車の列。 からっぽの座席を、子供達の代わりに、 ぽかぽかの陽射しがあたためていた。 *6歳* もう少し、そこにいたっていいんだよ。 もうちょっと、そのままで。 (2016.3.15) |
娘がある絵画コンクールで賞をいただき 神戸での表彰式に出席する機会を得ました。 表彰状の文言が、一律ではなく、 受賞者一人一人、 それぞれの作品へのメッセージが含まれたものだったので 感激しました。 心をこめたものに対して、 心のこもったレスポンスがあるということ。 子供達が投げかけたものに対して、 大人達が真剣に向き合ってくれること。 形式的に執り行われることの多いこのような場で そのような交流こそが、何より尊いものに感じました。 受賞者にとっては、 それこそが次への原動力になるでしょう。 副賞にいただいたのは、36色の油性色鉛筆。 蓋を開ける度、ぱっと広がる色彩の波に、 心が華やぎ、胸も高まります。 それぞれの色に、それぞれの輝き。 36色の可能性が、 そこに詰まっているようで・・・ もうすぐ、新しい季節。 色鉛筆の蓋を開けるような・・・ そんな春になりますように。
(2016.2.20) |