Blue willow のある食卓
ーEveryday with Bluewillowーー
しばらく忙しい日々が続き、
朝7時半、最後に家を出る家族を見送ると、 1時間で家のことを片付け、 8時半には仕事が始められる段取りにしていた。 2階に上がり、窓に面した机につく頃 ちょうど、緑の向こうの小学校から朝の歌声が響いてくる。 聞いていると少しくすぐったい。 小学校で歌う歌は、良くも悪くも、小学校でしか歌えない。 愛とか夢とか希望とか、 そう簡単には口にしない言葉が あまりにまっすぐ歌われていたりして 大人の立場からすると それが心に響いたり、響かなかったりもする。 でも・・・いいなあと思う。 だからいい、というべきか。 大きな口を開けて、 一生懸命歌っている息子の姿が見えるようだ。 数年前、同じ場所で同じように歌っていたであろう娘は ちょうど今頃、満員電車の中で、うまくまとまらなかった髪を気にしながら 眠気との戦いを繰り広げているだろう。 愛とか夢とか希望とか、 簡単に口に出さない代わりに その姿を見定めようとするステージに移って。 いずれ、そんな日が来る。 だから、小学生には歌ってほしい。 愛とか夢とか希望とか それが、何者かが分からなくていい。 ただ、彼らにしか歌えない歌を 今日も高らかに歌い上げてほしい。 今年もまもなく半分・・・という今頃になってようやく、
昨年分の写真をアルバムにまとめ、(いつもなら年末の作業だというのに!) 話したいと思っていた友達と会い、(マシンガントーク!) 少し手間のかかるシュークリームを作ることができた。(実に10年ぶりくらい!) 愛も夢も希望も、 それら全ての中に、ちゃんとありました。 ありましたけれど、 まだ、子供達には教えてあげません。 (2017.6.02) |
朝、8時台に娘からの電話。 「学校には、もう連絡したんだけど・・・」 そう切り出してきたので てっきり電車に乗り遅れたのだと思った。 ところが、そうではないらしい。 乗り遅れた、のではなく、乗り過ごしたのだと! 気がつくと降りるべき駅を過ぎていて、慌てて降り立ったのは見知らぬ駅。 見渡すと山深く、人っ子一人いないホームにしばしボーゼンとしたが 気を取り直して これから学校のある駅まで戻るのだと。 行きも帰りも満員電車で座ったこともないと言っていたはずだが 娘よ、そんな状況でなぜに乗り過ごす!? 緑燃え立つ、五月である。 山はさぞ、青青とそびえていることだろう。 「人の姿は見えないけれど、お地蔵さんの姿は見える」 娘の声が蘇ってきて、笑いがこみ上げる。 そんな中、ぽつねんと電車を待っている制服姿を思い浮かべて メールを打った。 「大物だね・・・」 「・・・」の意味を汲んでほしい母であります。 電車通学の高校生活が始まって2ヶ月。 朝まだ早きに家を出て、部活のある日は帰宅は8時を過ぎる日々。 週休二日といえど、なんだかんだと土曜も登校。 つくづく、体が資本です。 明日も元気に乗り切れるよう、 そして、どうか乗り過ごさぬよう!? 母は念じながら、キッチンに立ちます。 新玉ねぎでタルタルソースを作り Beaconsfieldの蚤の市で買ったガラスの器に入れると テーブルに初夏の風。 結婚式を挙げた思い出の町、Beaconsfieldで 毎週一回、市がたったのは町の教会近くでした。 Beaconsfield 今、むかし。 ずっと変わらないもの、変わってきたもの・・・ 古い写真を見ていると時が経つのを忘れてしまいます。 (2017.5.27) |
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