Blue willow のある食卓
ーEveryday with Bluewillowーー
金曜日。 仕事を終えて帰ると、娘が夕食の支度をしてくれていた。 オンライン授業の毎日で 外出も控えている今ならでは? 最近はレパートリーも充実してきた。 どちらにせよ、助かることこの上なし。 私はのんびり週末のためのケーキを焼いた。 高校生活は多忙だったから、 予期せぬこの長期休暇は、 それを取り戻す時間のようにも思えたり。 話したり、歩いたり、料理したり、勉強したり、 今になってこんなにも長い時間を一緒に過ごせるなど 想像していなかった。 コロナに翻弄されてはいるけれど、 そればかりじゃない。 今しかない、かけがえのない時も流れている。 パイナップル入りのケーキは 甘酸っぱく、 次の季節へと誘ってくれる。 全員マスクの高校の卒業式など、今は昔。 お花見も、卒業旅行も、 入学式さえ叶わなかったけれど そんな春だって、今は昔。 いろんな思いを飲み込みながら 立ち止まることなく、 季節は、初夏へ。 日曜日。 息子の国語の教科書をぱらぱら捲っていたら 目に入ってきた詩に 胸がいっぱいに。 そういえば、娘の卒業記念の旅行は 家族で室生犀星のふるさとを訪れる予定だった。 2回ほどキャンセルせざるをえなくなってしまったけれど 3度目の正直を楽しみにしている。 パイナップルケーキを食べて、 一編の詩に心動かされた 五月の週末。 ああ、みどりは輝いて! (2020.5.24) |
朝は、なにはなくともコーヒー、 しかも深煎りをブラックでぐいっと一杯の私が 香り高い紅茶、 しかもまろやかなミルクティーを なみなみと飲みたいと思ったのは やはり、こんな時だから? 久しぶりに茶葉を調べていて 多くの魅力的な茶葉ワールドの中、 Ringtonsという英国紅茶にたどり着きました。 Ringtonsは1907年に北イングランドで設立されて以来、 家庭に配達という形でのみ販売をしてきたという ユニークな紅茶メーカー。 当時は馬車で配達していたようで そんな時代に思いを馳せるのも楽しく、 なにより、Ringtons Japanのリーフレットに書かれている 「KEEP CALM AND DRINK RINGTONS TEA」というフレーズと その元になったエピソードが 今の気持ちにぴったり! イギリスで第2次世界大戦の初期に製作された プロパガンダ用ポスター「KEEP CALM AND CARRY ON」。 イギリス内でも長らく存在が忘れられていたものですが、 2000年に再発見され、イギリスで爆発的に広がりました。 この表現はイギリスの国民性をよく表していると人気があります。 「冷静に、続けて」という言葉は、 「パニックに陥らず、あきらめずに進みなさい」 という意味にもなります。 まさに現在の状況も「KEEP CALM AND CARRY ON」だと感じます。 そして、「KEEP CALM AND DRINK RINGTONS TEA」というのは 「リントンズ紅茶を飲んで穏やかに過ごせますように」 という願いを込めた、リントンズオリジナルの言葉です。 (リントンズ ジャパン ウェブサイトより) 長く暗いトンネルの先に 少しずつ明るい兆しも見え始めました。 「落ち着いて、あきらめずに進もう」 今こそ、この言葉を胸に 粛々と進んでいきたいものです。 もちろん、心までまろやかにしてくれる美味しい紅茶を傍らに! (2020.5.16) |