冬時間
春待ちの水彩画
どうしても気になる展覧会があったので
ちょっぴり遠出して、姫路市立美術館へ行きました。
とある冬の休日。
「英国水彩画100選展」
おめあては この一枚でした。
英国水彩画イコール風景画という勝手な思いこみを
覆してくれた展覧会。
人々の目が自然科学に向いた近代英国では
こんな絵も描かれていたのですね。
因みに この作品は
「ラッパズイセンとヨーロッパアカタテハ」
そろそろ 英国には春を告げる水仙が咲く頃だろうか、と
想いを馳せるひととき。
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美術館を出たあとは
商店街のはずれにある洋食屋さんでお昼ごはん。
万蔵氏は ビーフシチウ
私は エビクリームクロケット
昭和初期風の華奢な洋食器が愛らしい。
金の縁取りがしてあるの!
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冷たい風の中、街をぶらぶら散歩して
古本屋さんで約30年前の「英国風景画展」のパンフレットを入手。
そういえば 古本屋さんてずいぶん久しぶり。
高校生の頃は よく土曜日の放課後にめぐってたっけ。
ドアを開けたときの匂い、なぜかどこも無愛想な店番。
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古めかしい赤レンガのたたずまいが名残惜しく
日が落ちる少し前
もういちど美術館へ行ってみました。
こういう場所は やはり冬が似つかわしい。
中庭の木々にも、長く伸びた銅像の影にも
カメラを構える私の頬にも
傾く西日が降り注ぐそのせつな、
地上に凪が降りてきて。
春を待ちつつ、冬を愛でつつ。
オー・マイ・ゴッド!?