冬時間
9月の色は・・・
なんといっても、
梨の色。
山口から両親が送ってくれる秋芳梨は
黄緑色のお顔に、そばかすがたくさん、
なんとも愛嬌のある表情をしています。
口に入れると、
みずみずしくて、ほどよい甘さ。
この梨こそが 我が家の初秋の風物詩。
ですから、夏が終わる頃
店先に梨が並び初めても、我慢、我慢。
もうすぐ秋芳梨が届くから・・・
そんな気持ちで
ひたすら会える日を待つのです。
「あのお店ならきっと・・・」
そう期待して 買い物帰りに寄った花屋さんで
やっぱり見つけました、
秋色のミニブーケ。
この時期、ワレモコウはやっぱりはずせません。
それにほら、ここにも梨色の実を見つけましたよ!
名前は知らないのですが、
小さな丸い実がたくさん集まっています。
ワンコインで手に入るこんな贅沢も
ときにはね。
ドレッサーが秋色にはなやぎます。
ふと見ると、
Macの傍らにいつも無造作に置いてある
旦那さまのスケッチブックも 黄緑色。
このホームページを開設したのも
3年前の9月のこと、
梨の季節でした。
ページ内の絵は彼が描いてくれているのです。
時にはMacで、
時にはまずこうしてスケッチブックに。
ナイフできれいに削ってあるこの色えんぴつ、
一番ちびているのは 緑?と思いきや
なんとピンク!
むむむ!
シャーロット・ゾロトウの
「まっててね」は
昨年の9月を想い出させる絵本。
こちらも、黄緑色の表紙。
中の絵も、緑・茶色・黒だけで描かれていて
画風もとても好みです。
内容は・・・
じゅうたんに パンくずおとしたり
かあさんのびんせんを かってにつかったり
ふとんに マーカーをつけちゃったり
デザートをつまみぐいしたり
・・・そんな小さな子供のお話。
今はできないことがたくさんあるけれど
そんなことが全部できるようになるまで
かあさん、まっててね、と思っている
子供のお話。
はじめて読んだ時、
なぜだか涙がでてきた一冊です。
久々に開いてみると、
折り畳んだ広告が挟んでありました。
裏に娘の名前の候補がいくつか書いてあるその紙を見ていると
パンくずだらけの床をはい回っていた娘が
私のスカートを支えに立ち上がってきました。
はいはい、まちましょうかね。
気長に、気長に。
でも とりあえず
まずは、パンくず掃除開始!
気長に、気長に・・・
・出典「まっててね」
シャーロット・ゾロトウ 文
エリック・ブレグヴァド 絵
みらい なな 訳
(童話屋)
(2002.9.12)