冬時間
姉と弟
歩き始めたばかりの息子。
覚束ない足取りは
よろよろ、ふらふら。
危なかしい弟につきそって
姉はいつだって手を差し伸べたい。
でも彼はなんとしても自分で歩きたい。
倒れても、転んでも
自分の足で進みたい。
よろけた自分を支えてくれる手を
本気で怒って振り払う。
でも、そこに居てくれなきゃ困るんだ。
そこで見てくれてなきゃダメなんだ。
(2011.2.05)