冬時間
日々是好日
茶道具屋さん主催のお茶会に参加しました。
子供がお茶を点てて、
親子でお茶を楽しむという夏休みらしい企画です。
初めてのお点前は
心静かに、というわけにはいかず
見よう見まねの
あったふた。
それでも、初め「・・・苦い」と顔をしかめた娘はどこへやら、
何度も点てる練習をして
すっかり楽しくなってきた様子、
茶筅の音も軽快に
おいしい、おいしいと、全て飲みきっていました。
茶室があったのは、武家屋敷や土蔵など
古い町並の残る地区。
強い日差しと、蝉の声だけが
真夏の時を刻みます。
茶室の掛け軸で馴染みの書、
「日々是好日」
その意味を最近、しみじみと噛みしめます。
10代、20代の私は
いつも「その先」ばかりを強く夢見ていました。
「その先」はいつも輝き
そこに辿り着けば何か新しい世界が待っているような気がして
ひたすらにそこを目指す。
まるで青い鳥を追いかけるように。
でも、いつからか
先のことよりも
「今」を大切に思うようになりました。
先への展望や夢はもちろんありますが
今はそこへの通過点などではないのです。
いいことも、そうでないことも
今を慈しみ、今を楽しむ。
その先に何が繋がっていくのかは、
また別のお楽しみ。
日々是好日。
今日もまた、いい一日でした。
(2010.08.15)