冬時間
もうすぐ
風にあおられ、
乾いた音をたてて舗道を転がっていく枯れ葉を
ベビーカーから身を乗り出して
見送っている。
枯れ葉を、枯れ葉だとは
まだ知らない君。
それを見て何を思い、
何を感じているのだろう。
万事がそんなふうだった君の世界も
これからはどんどん広がっていくんだね。
もうすぐ、はじめてのお誕生日。
もっとも、この一年
物に名前などなくとも充分だった気がするし、
言葉などなくとも
いつもおはなししているような気がしていたけどね。
(2010.12.15)