Chicken Curry


 

英国のどんな町でも見かけるのは
チャイニーズ&インディアンレストラン。
こんな小さな町にまで、と驚くほどです。
特に インディアンを代表するともいえるカレーは
植民地時代に英国に伝わって以来、
多くの人々に愛されています。
わが国日本でも 今やカレーは国民食。
私達も大好きで よく食べるのですが
暑くなってきて その出番が一層増えてきました。

たまねぎを丸ごと、
人参を丸ごと、
ひたすらにすりおろし
にんにくやしょうが、カレー粉を加え
全体量が半分になるくい これまたひたすら炒めます。
今日は英国でもお馴染みチキンカレー。
こんがりと焦げ目がつくまでソテーした
骨付きチキンとスープ等を加えて
じっくりと煮込むと
食欲をそそる香りが部屋に広がり、
最後にチャツネも入れて、さあ 完成。
 

‘モーガンの工場が見たい’という万蔵氏の希望で
Malvernの町を訪れたのは1998年、9月。
新婚旅行でのことでした。
彼にとっては念願の再訪でしたし
木枠の車!に半信半疑だった私にとっても 楽しみな訪問でした。
Malvernはもちろん観光地でもなければ
特別魅力的なスポットがあるわけでもない 小さな町。
世界のモーガンの工場も いわば町工場で
人の良さそうな地元のおじさん達が
口笛を吹きながら 手作業をしている、という
拍子抜けするほど ラフな雰囲気でした。
見学するといっても、
形ばかりのレセプションでその旨を伝え
あとは ただ勝手に見て回るだけなのです。
ああ、それにしても
こういう車が、こんな小さな町で
さもさりげなく作られているのですねえ!

さて、カレーを食べたのもこのMalvernの町でした。
9月とはいえ、英国は北国。
木の葉はすっかり色を変え、私はすでにコート姿。
肌寒かったことが思い出されます。
体があたたまるものを、と町のインディアンレストランへ入りました。
工場見学の前夜のこと。
席に通された時には、まだお客もまばら。
灯りはテーブルの上のキャンドルのみで
エキゾチック、というよりなんとなく妖しい!
私は少し緊張気味でした。
ところが食事が終わるころには
店内はほぼ満席になり
そこここで にぎやかな笑い声。
バースデーパーティーらしい若者のグループや
穏やかに向き合うお年寄りのご夫婦・・・
この町でもカレーが愛されていることが分かりました。
帰りには、会計をしてくれた店員さんが
「女性にはおみやげを!」と
バラを一輪 うやうやしく手渡してくれたものですから
妖しい、なんてイメージも完全に払拭され
私は現金にも 上機嫌になったのでした。

ところがBBへの夜道を歩きながら
今度は彼の方が なんだか落ち着かない様子。
後で聞くと、翌日の工場見学のこと考えると嬉しすぎて
緊張するくらいドキドキしていたのだそう。
当日は彼、ネクタイまでしめて気合い充分だったのですよ!




(2001.6.24)




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