Blue willow のある食卓
ーEveryday with Bluewillowーー
サンタさんに、と沢山焼いたビスケットも最後の二枚、
年末年始の冬時間、 楽しいものでありますように・・・
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ワンピースを着るつもりでいたけれど 学校から戻るなり「セーターとミニスカート」になっていて 友達からの直前の電話で「やっぱりワンピース」と相成った模様。 まったく、女の子というものは! 散々、部屋の空気をひっかき回して 目に見えないきらきらの粉をまき散らしたように 娘は出かけていった。 急に静かになった室内に、 ・・・まだ、なにか気配がある。 きらきらと、にぎやかな、なにか・・・ 目が合ったのは 彼女がおばあちゃんへのクリスマスプレゼントに刺している クロスステッチだった。 カラフルで、かわいらしい、それぞれのカタチ。 お洒落して集っている女の子達、 こんな所にも、みっけ! 合唱部の友達とクリスマス会を楽しんできた娘。 「今ちょうど練習している曲を歌いながら、プレゼント交換したんだ」 嬉しそうに戦利品を披露してくれた。 思えば、私も初めて友達同士でクリスマス会をしたのは 高学年の時だった。 プレゼント交換はもちろんのこと、 友達のお母さんに、卵黄と卵白を上手に分ける方法を習って みんなでスポンジケーキを焼いたりもした。 当時、母が習ってきて我が家にもお目見えしたばかりのような いかにも家庭の手作りといったスポンジ生地と まだ馴染みの薄かった生クリームのコンビネーション、 そして、いちごではなく、 缶詰フルーツとアラザンの飾り付け。 その美味しさを今も覚えている。 夜も更けて、きらきら娘も眠りについた頃、 ビスコッティを焼いた。 届けてもらったレモンで作ったレモンピールも入れる。 届けてくれた友人は 娘同士がバレエ教室が一緒だったことが縁で仲良くなった。 三人の子供さんを育てる忙しい身でありながら、 私が妊娠期に体調が悪く動けない時、 なにかといつも助けてくれた。 有り難く、でも、何もできない自分が申し訳なくて・・・ そう告げた時、言われたことが忘れられない。 「私も、これまで周りのお母さん達にいろいろ助けてもらってきた。 また元気になって、何かできる時がきたら、 今度は、他のお母さんにしてあげて。」 恩返しではなく、 それは、恩送り、と言うのだと後に知った。 きらきらのクリスマス会はしなくても お母さん同士のこんな繋がりも、いい。 送り、手渡し、つなげていく、優しさ。 レモンピールは、しっとりと輝いて。 (2012.12.17) |
十一月も終わりに近い朝を思い浮かべてほしい。 今から二十年以上昔の、 冬の到来を告げる朝のことだ。 広々とした古い田舎家の、 台所のことを考えてみてほしい。 黒々とした大きな料理用ストーブがまず目につく。 大きな丸テーブルと、暖炉の姿も見える、 暖炉の前には、揺り椅子がふたつ並んでいる、 暖炉はまさに今日から この季節お馴染みの轟音を勢いよく轟かせ始めたばかりだ。
フルーツケーキ、ではないけれど
「クリスマスの思い出」には、
だからこそ、時折感じる新鮮な空気に
フルーツケーキの甘さと、冬の野の清々しさが交差する |
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