Blue willow のある食卓
ーEveryday with Bluewillowーー
25日。
日が暮れたら、今夜は家族の忘年会。 風は一層冷たく、もうすっかり星がまたたく中、 近所のお好み焼きやさんに向かいます。 娘がバレエを習っていた頃、 お昼前にレッスンの終わる土曜日には よくここで反省会しながら食事したっけ。 今はもう髪をシニヨンに結うこともなく、 あの頃はいなかった息子が 覚えたてのバイバイで愛嬌を振りまきながら 明石焼きを美味しそうに食べています。 お店を出てスーパーに寄ると (2010.12.25) |
風の唸る冬の日には シベリウスの「ヴァイオリン協奏曲 ニ短調」が聞きたくなります。 風になって吹きすさぶヴァイオリンは 静かな胸の内にほとばしる激情のごとく。 フィンランドのヴァイオリニストが 「冬が一番音楽的な季節だ」と 語っているのを聞いたことがありますが、 北欧の人にとってのその言葉の意味を 重さこそ異なれど 私も分かち合えるような気がします。 さて、いよいよクリスマスも近づいてくると 同じくシベリウスの「フィンランディア讃歌」で始まる この合唱曲集も、定番のひとつ。 北欧菓子の本からショクラードカーカを。 軽めのスポンジの上に、薄くチョコレートクリーム、 仕上げは雪のようにココナッツをふらせます。 コーヒーがよく合う、冬らしいケーキ。 以前テレビで シベリウスの暮らした家を見た時 棚に沢山のコーヒーカップが並べてあったのが印象的でした。 海外での仕事も多かった彼は 奥さんへのおみやげによくコーヒーカップを持ち帰っていたとのこと。 北欧の長い冬。 シベリウスもコレクションの中からカップを選んで 家族と共にこんなケーキを楽しんだこともあったのでしょうか。 (2010.12.22) |
あんなにお天気がよかったのに
午後三時を過ぎる頃には 日も陰り、風も冷たくなってきた。
12月だものね。
そろそろおうちに帰ろうか、 ママはさっきから (2010.12.05) |
一段落ついたところで、
彼女が手にしていたのが絆創膏だったから ああ、やっぱり?と覗き込む。 痛々しく荒れた指先を見つめる私自身の指にもまた 絆創膏が欠かせない。 おむつを替えては手を洗い、 細切れの水仕事の度に手を濡らす。 手洗いの頻度の高い赤ちゃんとの暮らしには どんなクリームでも追いつかないのだ。 初冬の陽射しの入る日曜日のリビングで 指先に絆創膏を貼った二人が サンドイッチを前に話し込む。 出会いは10代だったのに 思えば遠くに来たものだ。 気がつけば40代を目の前に、 お互い二児の母。 それでもひとたび顔を合わせば、 それぞれの部屋になにやかや持ち寄っては 夜が更けるまで話し込んだ 学生アパートの日々のよう、 すっかり寛いだ気持ちになる。 ねえ、今いい? アパートの部屋のドアをノックするように・・・ とはいかないけれど 高速道路を一時間走れば 今でもこんな時間が持てることに感謝。 同士の証!?指先の絆創膏も心強く、 日の落ちかけた海辺の町を後にする。 おみやげに持たせてくれた メープルの甘いクリームがサンドされたビスケット、 ミルクティーにぴったりです。 11月も最終日。 一息ついたら、 我が家もこれからクリスマスツリーを飾る予定。 (2010.11.30) |